讀者投書 【台湾駐日謝長廷大使のfacebookと《李登輝訪日秘聞》の推薦序文】

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2007年12月16日台湾総統の立候補者謝長廷氏が母校京都大学で公開講演。

【台湾駐日謝長廷大使のfacebookと《李登輝訪日秘聞》の推薦序文】

今日(9/21)は日本の連休です。日本の王輝生医師の《李登輝訪日秘聞》という本をもう一度よく読みました。往復書函や署 名入リの書類など、最新のニュースイベントの內外を知ることができる貴重な資料がたくさん含まれています。

李登輝元総統は退任後9回訪日し、每回多少の妨害があり、特に初めての来日の時に、中国は強く反対し、非理性的に反応して、日本政府に圧力を加えました。王輝生医生は署名運動を発起して、積極的に応援して、李元総統の戦略的思考に沿って、文化、人道、感性に訴えて、日本国民の理解、共感と同情を呼び、民間の支持を得て、ついに訪日の目標を達成しました。

2018年6月23日謝長廷大使與王輝生陪侍李前總統前往沖繩的最後決戰地摩文仁之丘,在「台灣之塔」前弔祭淪落海外的台灣孤魂野鬼

初めて治療を求めて来日したのは2001年。森喜朗が首相だった頃で、この件で友情と絆が深まり、森元首相が情義を重じて、2度の台湾訪問で李元総統を悼んだ背景でもあります。李元総統の7回目の訪日は2015年で、今回は国会会館にてスムーズな講演をしました。当時、許可を与えた首相は安倍晉三先生でしたが、実際に事務的に処理したのは現首相、当時の菅義偉官房長官でした。

すべての交涉の経緯は《李登輝訪日秘聞》という本の中で詳しく書かれています。多くの情節が作者の流暢な文筆で書かれており、とても感動的で、読む価値のある本です。台.日関係の歷史的文件としても学ぶことができます。

王輝生翻譯

【李登輝訪日秘聞】の推薦序文

王輝生先生は、情に厚く気骨ある医師です。正義感と思いやりにあふれ、故郷台湾を思う気持ちが誰よりも強いです。王先生は滋賀県の琵琶湖の湖畔で開業医をしています。近年は旅行で来日する台湾人が増え、日本に滞在中に病気やケガをする人も少なくありません。緊急時や診療時間外のときにも、台湾の駐大阪弁事処(総領事館に相当)はたびたび王先生に協力をお願いし、王先生はいつも全力で助けてくれました。簡単に処置できる状況でないときにも、他の医療機関で受診できるよう熱心に紹介の手続きを協力してくださり、王先生は皆が尊敬する頼れる台湾人医師です。

2007年12月16日謝長廷台灣總統候選人謝長廷在京大演講前拜訪恩師田中教授(前京大副總長)

 駐大阪弁事処の管轄地域は非常に広いのですが、王先生はこれまで遠方でも現場まで赴き、進んで緊急救命の問題解決に取り組んでくれました。王先生は台湾の政治にも関心を寄せ、民主主義、郷土、人権をいつも大切にしています。私が2007年に総統選挙候補者として京都大学で講演することを計画した際、京大は保守的で、キャンパス内で講演することが難しい状況でしたが、後に王先生が奔走してくれたおかげで、京大医学部キャンパス内の芝蘭会館で無事講演することができました。あのとき、王先生は私の恩師や、琵琶湖の近くで療養している同級生の訪問にも付き添ってくれました。王先生の真心と友情に私は深く感動しました。

 その後、何度がお会いして、王先生の文筆の造詣の深さに気付きました。古典の漢文や詩の応用が非常に巧みです。私が実家で漢方医学を学んだことを王先生に一度話したことがあり、王先生はそれから熱心に研究したメモを私に送ってくれました。そこには、王先生の漢方医学に対する非常に深い知識に基づく独自の見解が記されていました。また、別の機会に一緒に明智光秀のお墓を訪れた際、私と王先生は、その碑文の解釈について意見が分かれました。後に王先生から私にメールが届きました。王先生は、碑文の意味を誤解していたことを私に告げ、敬意を伝えてくれました。王先生のような社会的地位のある人が、このような異なる意見を謙虚に受け入れてくれたことは、なかなか難しいことです。

歡迎謝長廷台灣總統候選人的懇親會(李前總統恩師獨子京大柏久教授及王輝生贈画謝候選人)

 台湾と日本の間には正式な国交がないため、互いの交流の法的根拠が欠如しており、少しでも政治的に敏感なことは何でも中国の顔色をうかがわなければならず、台湾のすでに退任した総統でも日本へ来ることは容易ではありません。したがって、2015年に李登輝元総統が来日できたことは大変なことであり、とりわけ国会議員会館で演説できたことは、いくつもの困難やタブーを打ち破らねばなりませんでした。その裏側での辛労と曲折は、外部からは見えません。産経新聞では今ちょうど李登輝秘録が連載されていますが、王先生の「李登輝訪日秘辛」が出版されたことで、李登輝元総統の来日の歴史的瞬間がどのように生まれたか、より詳細に知ることができると思います。

 本書に書かれている李登輝氏が「元総統」として日本を訪問したことは、台日間の重要な出来事であり、両国の政治交流における重要な歴史だといえます。この見えない苦労は、王先生の個人的な記録というだけでなく、台日関係史の重要な1ページであるといえます。本書を推薦する序文を書かせていただき、誠に光栄であると同時に、王輝生先生に心より敬意を表します。
謝長廷敬具